箱根駅伝2021振り返り～順天堂大～

こんにちは。箱根駅伝に出場したチームの戦略と結果について1校ずつ振り返るシリーズ。あの興奮をもう一度！

今回は順天堂大の箱根駅伝について振り返ります。

往路：7位

復路：8位

総合：7位

無念のシード落ちとなった前回大会から1年。勢いのある下級生とスタミナ型の上級生のバランスの取れたチームに進化し、箱根予選では断トツのトップ通過。全日本でもシードを獲得する充実のシーズンの締めくくりとして、箱根でもシード獲得を目指しました。

〇戦略

4区に起用したいと考えていたエース格の野口が故障で外れたこともあって、1区から4区はいずれも箱根駅伝初登場の下級生に託すフレッシュなオーダーに。

特に1区三浦と2区野村は今季、他校のエース達とも互角以上に渡り合ってきたため、序盤から非常に楽しみな布陣でした。

復路は3年連続の6区起用となった清水で最初から勝負を仕掛けていきました。その後は長い距離中心に結果を残してきた選手を並べて大崩れはしない陣容に。

全体的には、往路で下級生がどれだけ勝負できるか、そしてその流れを5区以降の上級生がいかに繋げるか、というレースでした。

〇結果

1区三浦2区野村が共に区間10位と上々のスタートを切ると、3区伊豫田が4人抜きの快走で7位まで浮上。4区以降もそのままキープし、往路は7位と上出来の位置で終えます。

復路は6区清水がいきなり見せ場を作ります。

過去2回の苦戦が嘘かのような攻撃的なレースで区間歴代6位の好タイムをマーク。順位を5位まで上げてくれます。

その後は青山学院大や早稲田大など強豪校の襲撃を受けて少しずつ順位を落としますが、それでも全員が手堅くまとめて総合7位。

狙い通りのシード獲得を果たしました。

〇感想

順天堂大はかなり充実感のあるレースが出来たのではないでしょうか。

近年でシード権を獲得していたときは、塩尻という大エースが荒稼ぎで流れを作るという勝ちパターンがありました。

でも、その大エースが卒業した穴を埋めきれずに昨季はシード権を落としました。

今年も大エースはいません。でも、全体の底上げで大エース不在でも戦えるチームを作り上げました。

「ポスト塩尻は全員の力で」

このシード権獲得はまさにチーム力の勝利でした。

〇今後に向けて

今回走った選手からは、清水、原田と存在感のある2人が卒業します。走れなったエース格の野口も卒業します。

でも、箱根予選などで好走した選手も複数控えており、戦力ダウンは最小限に食い止められそうな雰囲気。

今回はストッパーの役割になった三浦や野村、元々エース候補と言われていた西澤などがエースとして突き抜けることができれば、今回以上に高い位置で戦うことが可能になります。

まだまだ伸び盛りの順天堂大。今後も目が離せません。

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