こんにちは。箱根駅伝に出場したチームの戦略と結果について1校ずつ振り返るシリーズ。あの興奮をもう一度!
今回は國學院大の箱根駅伝について振り返ります。
往路:6位
復路:5位
総合:5位
今季は伊地知、平林、山本の三本柱と強力な2年生たちを軸に総合力の高いチームを作ってきた國學院大。出雲、全日本では序盤で優勝争いから離れてしまいましたが、距離が伸びる箱根こそ最も得意としていました。
〇戦略
大会前に1区候補の山本が故障で走れなくなってしまったことに加えて、インフルエンザが蔓延。伊地知や平林も発症して本調子ではなかったことで前田監督はシード落ちも覚悟したそうです。
1区は苦肉の策で伊地知を起用。2区3区は平林、青木と強力な選手を順調に並べられると、4区にはルーキーの辻原を抜擢。5区にも走力の高い上原を回してきました。
復路はなんと全員が1、2年生で構成。経験者も高山のみというフレッシュな布陣で臨みました。とはいえ彼らはみんなハーフで好タイムを記録してきた選手たち。三本柱のコンディションが気になるところではありましたが、若手の勢いも借りてどこまで戦えるか、というレースになりました。
〇結果
1区伊地知はレマイヤン(駿河台大)、篠原(駒澤大)のペースアップに迷わず追随。しかし、インフルエンザ明けの身体にはさすがに厳しかったのでしょう。中盤からずるずると後退してしまい、1区は17位と出遅れてしまいます。
それでも、彼の決死のチャレンジが後輩たちに火をつけました。2区平林が8人抜き、3区青木が3人抜きとあっという間に上位戦線に戻ってくると、4区辻原も区間4位と好走。5位まで順位が上がります。
しかし、期待の5区上原が寒さの影響もあって本来の力を発揮できず。往路は6位ながら、首位青山学院大とは約9分差。復路はシード確保が最優先となりました。
一歩間違えるとシード争いに巻き込まれかねない位置で始まった復路、6区後村が区間10位とまずまずのスタートを切ると、7区田中、8区鎌田、9区吉田、10区高山と全員区間10位以内で駆け抜けました。結局シードラインに脅かされることもなく、全員が安定した走りで総合5位でのフィニッシュとなりました。
〇感想
優勝を目指して過ごしてきたシーズンだっただけに、5位という結果は悔しいものかもしれません。それでも、頼りになる三本柱が故障や体調不良により本調子でない中、若手中心にしっかり上位で戦い抜いたという事実にはとても大きな価値があります。
1、2年生が8人を占めるというチーム構成は強豪校においてはかなり異質です。そして、彼らが既にハーフの距離に適応して、そしてチームのピンチにも負けずに力強く走れるということを証明しているのは大きなアドバンテージになります。
伊地知主将を中心に作り上げてきたチーム、やっぱり魅力的なチームに仕上がっていました。
〇今後に向けて
今回走った選手で卒業するのは伊地知のみ。エースの山本が走っていなかったことを考えると、単純な戦力ダウンはほとんどないと言ってもいいでしょう。前田監督も平林を主将に任命し、来季は絶対優勝すると息巻いています。平林はもうエース区間で区間賞を獲れるレベルまで強くなりました。
あとは今回経験を積んだ1、2年生がどこまで成長するか。新たな柱になるような選手が現れたら、そのときは本当に優勝できるときです。
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