第100回箱根駅伝振り返り~東洋大~

東洋大

こんにちは。箱根駅伝に出場したチームの戦略と結果について1校ずつ振り返るシリーズ。あの興奮をもう一度!

今回は東洋大の箱根駅伝について振り返ります。

往路:4位

復路:3位

総合:4位

今季は故障者や不調者が多く、出雲、全日本と苦戦が続いた東洋大。ファンの中でもシード落ちの危機とも言われていましたが、伝統校の意地をかけて19年連続のシード獲得に臨みました。

〇戦略

エースの松山、1年次からレギュラーを張っている九嶋が往路を走れる状態まで戻ってきたことで厚みのあるオーダーを組むことができました。

松山は2区のスペシャリストでしたが、2区は今このチームで最も強いと酒井監督が評する梅崎が入り、松山は4区に。1区九嶋、3区小林、5区緒方と往路にしっかり主力を投入できました。

復路は6区西村以外いずれも箱根初登場の選手たち。それでも、ハーフの距離を中心に鍛え上げてきたタフな選手たちが並んだので、復路で順位を上げていく期待ができました。

3区以降は2区で大きく出遅れなければ、少しずつ上げていける選手たちでした。とにかく大事なのは1区と2区。梅崎はハイスピードで突っ込むよりは、長い距離をトータルでまとめていく選手のため、できるだけ集団で走らせてあげたいところ。そのためにも1区九嶋がどの位置で繋げるかで大きく展開が変わりそうでした。

〇結果

1区九嶋は15位スタート。先頭からのタイム差はしっかり抑えられたのですが、2区梅崎はひとつ前を走る法政大の松永がスタートから飛ばしていってしまったため、一緒に走ることはできず。後ろからキピエゴ(山梨学院大)、平林(國學院大)、吉居大和(中央大)、吉田(中央学院大)と強い選手たちに襲撃されかねない位置でのレースでしたが、序盤からしっかりペースを刻むと、終盤に思いっきりペースアップ。前の集団から零れ落ちてきた選手を次々に拾って気づいたら8人抜き。

懸念の序盤で最高のスタートを切りました。

こうなると強いのが東洋大。

3区小林がさらに2つ順位を上げると、4区松山も区間2位と復活の快走。5区緒方も区間10位と堅実にまとめて往路は4位とこの時点でほぼシードを確定させました。

復路ではひとつ前の城西大が4分近く先に走り出したため、延々と4位を単独で走ることになりました。走りづらさもあったはずですが、9区吉田が区間2位、10区岸本が区間賞と素晴らしい追い込みを披露。最後は城西大にわずか21秒まで迫ってその戦いを終えました。

〇感想

ここ最近の苦しかったレースから一転、会心のレースとなりました。立役者となったのは2区の梅崎。決して走りやすい位置ではありませんでしたが、2区を完璧に攻略して一気に上位の流れに乗せました。終盤の追い込みはまるで松山の走りが乗り移ったかのようでした。

最近は序盤の出遅れから取り戻していく難しいレースが続いていただけに、今回のように上位で走れるレースは走りやすかったのでしょう。3区以降の選手たちも伸び伸びと本来の実力を発揮できていたと思います。松山や石田といったエースがいない中でも奮闘してきたことでチーム力が大きく上がっていたことを感じさせるような箱根駅伝でした。

〇今後に向けて

今回走った選手の中からは松山、九嶋、熊崎、村上の4選手が卒業します。最後の箱根は走れなかった佐藤主将も含めて、下級生時からチームを支えてきた世代が卒業するだけに、戦力的な影響は小さくありません。

それでも、梅崎や小林、緒方といった選手が今季チームを背負って戦う経験をしたことで、逞しいエースとして大きく成長しました。

さらに、松井や宮崎など楽しみなルーキーたちも複数加入します。

今回のレースをきっかけに、再び優勝争いに戻る日も遠くなさそうです。

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