こんにちは。箱根駅伝に出場したチームの戦略と結果について1校ずつ振り返るシリーズ。あの興奮をもう一度！
今回は山梨学院大の箱根駅伝について振り返ります。
往路：18位
復路：20位
総合：19位
連続箱根出場が途切れてから1年。戦力低下も囁かれる中で山梨学院大は箱根路に戻ってきました。
頼れるエースに成長した森山、箱根予選、全日本ではムルワの欠場を補って余りある活躍を見せたオニエゴなど、叩き上げの選手たちが力を伸ばして2年ぶりの箱根駅伝に挑みました。
〇戦略
花の2区は日本人エースの森山に任せ、オニエゴを4区に回して全体のバランスを整える戦略で臨みました。
ただ、瀬戸や松倉といったスピードのある上級生が欠場したことから、1区3区は新本島津と1年生に託す形に。ここは期待と不安を持って臨みました。
他にも橘田や坪井、齋藤など経験者の欠場が多く、復路は苦心のオーダーに。
とにかく食らいついて爪痕を残せれば、という戦いでした。
〇結果
1区新本がペースの上げ下げの多い展開に耐え切れず、20位でのスタートに。2区森山も後方からのレースに難しさがあったのか、1つ順位を上げるに留まります。
4区オニエゴが後方単独走ながら区間賞と素晴らしい走りを見せて、順位はひとつしか上がらなかったものの前との差をぐっと詰めます。
5区星野も奮闘しますが、順位は上げられず、往路は18位でのフィニッシュとなりました。
復路は6区日影が59分6秒という素晴らしいタイムでスタートを切りますが、レギュラー格の選手の欠場の影響もあり、7区以降はやはり苦しみます。
区間最下位付近の成績が続き、最終鶴見中継所では繰り上げの憂き目に。
2年ぶりの箱根駅伝は総合19位と厳しい結果となりました。
〇感想
今回、山梨学院大は挑戦者として臨みました。そんなチャレンジングチームにとって、これだけ欠場者が出てしまうと対等に戦うのはやはり厳しかったです。
しかし、この1年は山梨学院大にとっては決して悪くないシーズンでした。
一度箱根駅伝の出場を逃すと、復帰が難しくなると言われている今の大学駅伝界において、1年でしっかり復帰を果たしたのは素晴らしい成果です。
森山やオニエゴなど、上級生になって大きく力を伸ばして、他校のエース達と戦える選手も現れました。
新本や島津は1年生のうちから往路の主要区間で戦う経験ができました。
レギュラー格の選手の欠場が多かった分、多くの選手が勝負レースで戦う経験ができました。
収穫は多いです。
またシード戦線に復帰していくための第一歩は力強く踏み出しました。
ここからが本当の勝負です。
〇今後に向けて
森山が卒業し、次期日本人エースの誕生が待たれます。候補は新本、坪井、松倉などたくさんいます。
また、オニエゴとムルワの留学生によるレギュラー争いにも要注目です。
彼らが高いレベルで競い合ったとき、またチームのステージが上がっていくのでしょう。
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