こんにちは。箱根駅伝に出場したチームの戦略と結果について1校ずつ振り返るシリーズ。今回は拓殖大の箱根駅伝について振り返ります。
往路：10位
復路：17位
総合：13位
2年連続でシード権を獲得してきた拓殖大。デレセをはじめとした強力世代の卒業で層が薄くなったことは否めませんが、赤崎、レメティキの大学史上最高クラスのダブルエースを軸に3年連続のシード権獲得を目指しました。
〇戦略
注目のレメティキと赤崎は2区3区に配置。1区は成長株の竹蓋に託しました。4区5区には経験豊富な吉原と石川を並べており、往路は1区さえ出遅れなければ相当の上位にいける手応えがありました。
復路は6区から経験の少ない選手が並びましたが、9区中井10区清水と最後には頼れる上級生を配置。ここまで耐えられればシード権を死守できる、そんなオーダーでした。
〇結果
1区竹蓋はハイペースの中、力を出し切って17位と踏ん張ると、2区レメティキが6人抜きの快走。しかし、区間賞争いも期待された3区赤崎が区間9位と伸び切らず。どうやら戦前に故障があった影響のようです。
ここで一気に抜け出す作戦は挫かれましたが、それでも4区吉原5区石川とも奮闘して往路は10位とシード圏内で終えることができました。
復路は6区玉澤が11位に転落しますが、7区以降は区間10位前後で粘り続けます。それでもハイレベルなシードラインは離れていくばかり。最後は13位でのフィニッシュとなりました。
〇感想
2年間守ってきたシード権を落とす結果にはなりましたが、できる限りのベストは尽くせたと思います。
前回殊勲の走りを見せた松岡が欠場、エースの赤崎も故障明けとチーム事情が決して良くない中、竹蓋が格上の選手相手によく戦ってくれたり、吉原が順位をひとつ上げたり、石川が山を乗り切ったり、下級生の兒玉と佐々木は単独走で、みんな本当によく頑張りました。今シーズンの戦いぶりや持ちタイムから見れば、13位という順位は健闘したといっていいでしょう。
名将岡田監督の跡を継いだ山下監督もただならぬ指揮官のようです。
〇今後に向けて
赤崎の卒業により、戦力的にはまたひとつ厳しくなります。彼の穴はそう簡単に埋まりません。まずはエースの誕生が待たれます。今回健闘した竹蓋や石川のもう一段の成長に期待しましょう。そして新たなエースが誕生したとき、拓殖大は再びシード争いを勝ち抜くチームへとなっているはずです。
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