こんにちは。月に1度のシリーズ「箱根路を駆けた名選手たち」です。今回紹介する選手は菊地 賢人(明治大卒)です。
明治大は一時の低迷から復活し、今では優勝候補とも呼ばれるほど走力を高めてきました。それでも、昨季は箱根でシード落ちを喫するなど、速さを強さに結び付けられてないのでは?と囁かれる声も小さくありません。
そんな明治大が近年で最も“強さ”を発揮したのが10年前の第88回大会です。このとき、チームには絶対的エースの鎧坂がいましたが、彼がまさかの故障で10区に回ることに。ぽっかりと空いた花の2区を埋めて余りある活躍を見せたのが菊地なのです。彼の活躍もあって明治大はなんと49年ぶりに3位でフィニッシュすることができたのです。
このピンチを救った彼の走りは箱根駅伝ファンの記憶にも色濃く残っています。
そんな菊地の熱くドラマチックな箱根駅伝を振り返ります。
〇高校時代
北海道のニセコ町出身の菊地。室蘭大谷高校時代には、北海道チームのエース高校生として都道府県対抗駅伝で2年連続1区を任されますが、それぞれ区間30位台と、決して全国的に目立つ選手ではありませんでした。
〇大学時代
■1年次
高校卒業後は明治大に進学しました。当時の明治大は4年生に石川、松本、北条、安田、1学年上に鎧坂と実力派の選手が揃っており、上位進出も狙える好チームでした。
その中で菊地はさっそくレギュラーを獲得。出雲では2区10位、箱根でも7区10位と崩れることなく走りきることができました。
■2年次
大エースに成長した鎧坂の脇を固めるセカンドエースとして期待された2年次、出雲では重要な1区を任されますが、ここで区間16位と大失敗してしまいます。
それでも全日本では4区6位と立て直すと、箱根でも2区鎧坂の後を受ける3区を任されます。
鎧坂の11人抜きの快走の勢いをさらに加速させるかのように、菊地も区間4位の好走で繋ぎます。ここで完全に流れに乗った明治大は総合5位を勝ち取ることになったのです。
■3年次
大エースの鎧坂が4年生に、さらに大六野や有村など強力世代が1年生に加入してきたこの年、明治大は優勝も目指せるほど期待感が高まっていました。
菊地はその中で出雲、全日本ともにアンカーに起用。準エースとしての立ち位置は確立していましたが、それぞれ区間7位、区間9位とその中でアドバンテージを取れていたかというと、まだ何とも言えない状態。
チームも出雲7位、全日本8位とやや消化不良な状態で箱根に臨むことになりました。
しかし、そんな明治大に激震が走りました。
なんと、エースの鎧坂が坐骨神経痛の影響で2区を回避せざるを得ない状況になってしまったのです。
総合力が上がってきたとはいえ、他校のエース達に優位を取れるのは鎧坂しかいなかったため、かなり不安な状況でした。
でも、そんなピンチを救ったヒーローこそが菊地でした。
代役で2区を任されると、村山(駒澤大)や橋本(城西大)といったエース達と真っ向勝負。区間5位の快走で流れを作り出します。
急遽2区に回った菊地の奮闘に勇気づけられたのか、3区以降の選手たちも素晴らしい走りを連発します。
最後は10区に回った鎧坂がひとつ順位を上げて3位でフィニッシュ。
大エースがエース区間を回避する大ピンチを乗り越え、最高の結果を残しました。
■4年次
鎧坂の在学中に菊地が新エースとして独り立ちできたことは、とても大きな収穫でした。主将も鎧坂から引き継ぎ、名実ともにチームを牽引する存在でした。しかし、その菊地が4年次は故障に苦しみます。出雲、全日本ともに欠場すると、箱根は何とか3区に間に合った、という状況。
明治大は再びエースが2区を走れないピンチに陥ります。
それでも、今度は後輩の大六野がこのピンチを救ってくれました。
他校のエース達が襲い掛かる中、2位で受けた襷を6位で食い止めて3区菊地に繋いでくれました。
菊地も故障明けには辛い強風吹き荒れる悪コンディションの中、中村(駒澤大)、山中(日体大)、井上(山梨学院大)と実力者揃いの集団に必死に食らいつき、順位をキープして後続に襷を渡しました。
9区10区でブレーキが発生したため総合順位は7位と前年よりも下がりましたが、菊地が主将として作り上げたチームは、エースの不調にも動じない強靭なチームでした。
〇社会人時代
明治大卒業後は実業団の強豪チーム、コニカミノルタに入社します。入社1年目からニューイヤー駅伝優勝に貢献すると、2年目からは3区で何度もごぼう抜きの快走を見せており、現在はキャプテンとしてチームを引っ張っています。
また、ハーフマラソンに滅法強く、60分台の好タイムを複数回記録しています。
マラソンでも2020年の東京マラソン、2021年のびわ湖毎日マラソンで2時間7分台を記録するなど、日本でもトップクラスの選手に成長しており、日本代表になる日もそう遠くないかもしれません。
また、菊地の登場以来、北海道陸上界のレベルが格段に上がっているのも見過ごせないポイントです。
青山学院大7区のスペシャリストとして箱根優勝に貢献し、ハーフ日本記録保持者となった小椋裕介(ヤクルト)や國學院大のエース藤木宏太など、際立って強い選手が育ってきています。
このように北海道の選手が活躍できる土壌を作ったのも菊地の大きな功績のひとつです。
〇最後に
3年次の箱根駅伝はまさに菊地にとってチャンスでした。この大会で“速さ”よりに勝る“強さ”を手に入れたように思います。
4年次の故障明けながら見せた箱根3区での奮闘、コニカミノルタで何度も見せているごぼう抜き、マラソンでの成功。菊地は強い選手です。
ピンチをチャンスに。
言うのは簡単ですが、実際に行うのは簡単ではありません。
でも、菊地はそのピンチを見事にチャンスに変えて、選手として一段階上のレベルに行きました。
今季の明治大も速いチームです。あとはその速さを強さに変換するだけ。
当時のような骨太なチームへの成長を楽しみにしています。
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