こんにちは。箱根駅伝に出場したチームの戦略と結果について1校ずつ振り返るシリーズ。あの興奮をもう一度！
今回は城西大の箱根駅伝について振り返ります。
往路：13位
復路：15位
総合：16位
まさかの箱根予選敗退から1年。菊地、砂岡、菅原という上位校にも匹敵する強力な三本柱を携えて再び箱根路に戻ってきました。
三本柱以外の選手の実績がほとんどないことが気になりましたが、城西大はサプライズを起こすことが得意なチームです。
今回もシード獲得を目指して戦いに挑みました。
〇戦略
三本柱をそのまま1区から3区に注ぎ込む爽快な戦略を取ってきました。さらに4区には彼らに次ぐ成績を残してきた梶川を投入。明確に前半勝負を謳っています。
5区6区は山本唯、野村と期待のルーキーを抜擢し、彼らのサプライズに懸けます。
復路は手薄にならざるを得ませんでしたが、7区に箱根予選で粘走した藤井、9区に主力候補の宮下を置いてバランスを整えながら、流れに乗っていくことを目指しました。
〇結果
1区砂岡は7位と好発進、2区菊地も集団でのガチンコ勝負のうえ、9位で繋ぎました。しかし、3区菅原がまさかの失速で14位まで後退。4区梶川にも連鎖してしまい、前半勝負を謳った4区までで16位と箱根の壁に跳ね返されてしまいます。
ただ、そのまま終わらないのが城西大の面白いところ。
5区山本唯、6区野村が積極的な走りで山を見事に攻略し、12位とシード権も見える位置まで上昇します。
ただ、その後はやはり他校の牙城を崩すことはできませんでした。少しずつ順位を落とし、最後は16位でのフィニッシュとなりました。
〇感想
箱根駅伝の厳しさと楽しさを味わうレースとなりました。主力を投入した序盤のうちに順位を落としてしまうのは想定外。シード獲得はこの時点で難しくなりました。
それでも、1年生を抜擢した山で流れを変えたのはとても大きな収穫です。向こう3年間、山上り山下りともにストロングポイントとすることができたのは、心強いことこの上ありません。
そして、この場を作ったのは砂岡、菊地、菅原、梶川といった主力たちなのです。
昨年は箱根予選敗退に泣いたところから1年で本戦復帰に導いたのは、彼らの奮闘があったからです。
特に少しずつ力をつけて、最後には学生長距離界のトップレベルで勝負できるようになった菊地、前回城西大代表として学生連合に選出され、チームの歴史を繋いだ菅原といった4年生のエースたちのドラマは簡単には語り切れません。
必ずしも全員が最後の箱根駅伝で本領を発揮しきれたわけではありませんが、未来に繋がるレースができました。
再起をかけるシーズンとしては、いい1年だったのではないでしょうか。
〇今後に向けて
菊地、菅原、梶川などチームを引き上げた主力が卒業します。
次のエースは砂岡でしょう。
山本唯、野村のいる山も合わせて、主要区間はしっかり埋められています。
あとは、どれだけ続く選手の質を高められるか。
シード復帰に向けた戦いは続きます。
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