こんにちは。月に1度のシリーズ「箱根路を駆けた名選手たち」です。今回、紹介する選手は斎藤俊輔(立教大卒)です。
立教大は今回、55年ぶりの箱根駅伝出場を決めました。上野監督が就任して5年目。彼の就任後から立教大は一気に変わりました。特にスカウトは一気に強化され、現3年生から急に強豪校出身のエリートランナーたちが集まるようになりました。
でも、その前からいた1人の選手が学生連合で一足早く箱根駅伝を走っていました。それが斎藤です。
立教大の非強化校から強豪校への橋渡しをした斎藤の唯一無二の箱根駅伝を紹介します。
〇高校時代
神奈川県の秦野高校出身の斎藤。中学時代から全国大会に出場しており、高校でも得意の1500mでは南関東大会で7位に入賞するなどスピードランナーとして名を上げています。なお、当時は後に法政大のエースとなる鎌田と神奈川県内でバチバチ戦っていました。
〇大学時代
■1年次
強豪校からも声がかかっていた中、箱根を目指して毎日100%陸上だけをやるのではなく、自分のペースで走りたいとの思いで当時非強化校だった立教大に進学しました。
しかし、その半年後に「立教箱根駅伝2024プロジェクト」が発足。
第100回大会での箱根駅伝出場を目指して箱根駅伝のスーパースターだった上野裕一郎が監督に就任。
大学を挙げて強化していくことになったのです。
斎藤は反発もあったそうですが、仲間の声掛けや思った以上に柔らかい上野監督とのコミュニケーションもあって、箱根プロジェクトに取り組んでいくことに。
まったり陸上を楽しみたかった大学生活から一転、再び本気の陸上人生が始まりました。
この年の箱根予選の結果、チームは28位で個人は303位。
まだ箱根プロジェクトに取り組む前の成績でした。
■2年次
本格的に箱根駅伝を目指し始めたシーズン。斎藤は上野監督の指導を受けて少しずつ実力を伸ばしていきます。箱根予選ではチームトップの個人126位まで成績を上げて、あと少しで学生連合できるほどの領域に。チームも23位と前年より5つ順位を上げて、強化1期生が入学してくる前に成長の証を見せました。
■3年次
上野監督就任を受けて急激にスカウトがよくなったのがこの年。全国の強豪高校から主力選手がこぞって入学してきました。
箱根予選でもいきなり1年生が6人も走ることとなり、前年からの大幅な順位アップが期待されましたが、結果は28位とまさかの逆戻り。チーム全体では大苦戦となってしまいましたが、その中で斎藤は個人129位と前年並みの好成績を残しており、強力ルーキーたちにも負けずに存在感を発揮しています。
■4年次
そして迎えた最終学年。立教大は1、2年生たちの力もあって全日本予選に出場します。20チーム出場した中で16位という結果は十分に健闘したと言っていいでしょう。斎藤も下級生だらけのオーダーの中で最終組を任されています。
箱根予選も出場12選手のうち、11選手が1、2年生。完全にスカウト強化世代が中心のチームに斎藤が混ざるという構成で臨みました。
そんな新生立教大が箱根予選を沸かせます。
なんと最初の5kmを全体トップで通過したのです。まだまだ通過圏内には遠いと思われていた立教大の先制パンチに駅伝ファンが熱くなりました。
その後はさすがにスタミナが持たず、順位を落としていきましたが、それでも総合16位。前年から大きく躍進しました。
そしてその中でチームトップに立ったのが斎藤。個人19位と過去最高の走りで学生連合として箱根駅伝出場を決めたのです。
箱根駅伝を目指していなかった斎藤が最後にたどり着いた箱根駅伝の舞台。
3区で区間14位相当と他校のスピードエースたちにも引けを取らない走りを見せました。
そして立教大はその翌年、55年ぶりの箱根駅伝出場を決めたのです。
〇社会人時代
卒業後は住友電工に入社。ここも駅伝部が強力な優良企業ではありますが、斎藤は一般入社で今度こそ駅伝部には入らないとのこと。
でも、またどこかで斎藤の伸びやかな走りが見られるのではないか。そう期待したくなってしまうのです。
〇最後に
斎藤の陸上人生は大きく方向転換しました。特に2学年下からは強豪校から次々とエリート選手たちが集まってきて、彼ら主体のチームへと変貌していきました。
それでも、常にチームのトップを走っていたのは斎藤でした。
強化される前からチームにいた斎藤が強化世代の前で走ってきたからこそ、立教大の強さの土台が作られていったように思われます。
立教大は今後、間違いなく強豪校へと力を伸ばしていくでしょう。
その礎を築いた斎藤という選手。記憶に残る素晴らしい選手でした。
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