箱根予選を爽やかに振り返る

国士舘大

こんにちは。今回は箱根予選を振り返っていきます!

今回は3年ぶりにコースが立川駐屯地内の周回コースから立川市街地→昭和記念公園に戻りました。トラックレースのような周回コースから、アップダウンのあるタフなコースへと戻り、序盤は全体的にスローペースだったため難しいレースとなりました。

 

そしてトップ通過候補だった神奈川大の敗退や立教大の55年ぶりの出場など、大波乱となった箱根予選。100倍楽しく箱根駅伝を見る方法ならではの視点で、印象的な走りを見せた選手を各校から1名ずつ紹介していきます。

 

1位:大東文化大

■ピーター ワンジル(個人5位)

今回、横綱相撲で4年ぶりの予選突破を果たした大東文化大。先頭で牽引したのがワンジルでした。実はワンジルは前回も途中まで快調に飛ばしていましたが、終盤に失速して個人261位に。予選敗退の一因となってしまいました。しかし、今年は序盤を落ち着いて入り、中盤からぐんぐん順位を上げていきました。大東文化大躍進の象徴ともいえる256位アップの快走でした。

 

2位:明治大

■櫛田佳希(個人90位)

櫛田は元々エース格として貯金を作る役割を期待されていましたが、序盤に転倒。明治大は過去にもエース格の選手が転倒して棄権となり、予選敗退となった苦い経験がありました。しかし、櫛田は冷静に対応。ラスト1㎞は全体トップの速さでどんどん順位を上げていき、5㎞地点では329位だったところから90位まで押し戻してくれました。本来だったらもっと上位で勝負できる選手ですが、こうしてアクシデントにも対応できるのも強さのひとつの形です。

 

3位:城西大

■斎藤将也(個人27位)

城西大の3位躍進はサプライズと言ってもいいのではないでしょうか。立役者の一人となったのが斎藤。山本や野村といったエース格の選手を差し置いて、キムタイに次ぐチーム2位に食い込んできました。箱根本戦を見据えても、山は好走経験者がいるだけに序盤をどう切り抜けるかが課題となっていた城西大。そこを任せたいと思わせる楽しみなエース候補が誕生しました。

 

4位:早稲田大

■山口智規(個人289位)

今回は集団走の戦略を採った早稲田大。数少ないフリーで稼ぎに行く選手に選ばれたのがエースの井川とルーキーの山口でした。ラスト5㎞でアクシデントがあったため最終順位は振るいませんでしたが、15㎞地点では26位とかなり上位で走っていました。苦しい思いをしたこともひとつの経験です。次期エースとなる予感がする大会でした。

 

5位:日体大

■廣澤優斗(個人42位)

エース藤本の欠場により予選敗退の危機なのでは、と噂されていた日体大。結果的には芸術的な集団走で5位通過と伝統校の意地を見せたのですが、その中で中距離ブロック主将を務める廣澤が初ハーフにも関わらず稼ぐ役割まで担ってくれました。4年目にして初の箱根駅伝挑戦。こういうサプライズがいい風を吹かせてくれるのです。

 

6位:立教大

■國安広人(個人21位)

予定より1年前倒しで、55年ぶりの箱根駅伝出場を決めた立教大。チームトップで牽引したのは1年生の國安でした。最初から最後まで安定した走りで全体21位は日本人1年生全体の中でもトップ。スピード型の選手が多い立教大の中、ロードで安定して走れる選手がいるということもとても大きいです。箱根本戦、2区への起用も十分考えられる好走でした。

 

7位:山梨学院大

■北村惇生(個人18位)

前評判が決して高くなかったものの、安定した戦いぶりで連続出場を決めた山梨学院大。北村が日本人エースの木山を上回ってきました。主要レースでの実績がまだ少なかった全日本予選でも集団を引っ張る走りで存在感を見せていた北村。この箱根予選で完全にブレイクです。北村がエースへと育っていく過程を見せてもらっているシーズンです。

 

8位:専修大

■木村暁仁(個人8位)

井川(早稲田大)、富田(明治大)といった実力者を抑えて、木村が日本人トップを奪いました。チームが15㎞地点でボーダーライン下であることを知って、予定より早めのスパート。脚のトラブルを抱えながらも逆転通過を決める激走でした。1年次はチームトップで久しぶりの予選通過に貢献、2年次は故障で欠場したもののチームメイトが突破してくれて、そして3年次は日本人トップの快走で再びの予選通過を牽引。この選手にはドラマがあります。

 

9位:東海大

■石原翔太郎(個人47位)

全日本箱根と連続区間賞で輝かしくデビューした1年次から一転、長い故障に苦しんでいた石原が久しぶりに勝負レースに復帰しました。中盤に抜け出して日本人単独トップを走っていましたが、脱水気味で失速。それでも47位で留めたのはエースとしての意地を感じました。

他にも主力が欠場した影響もあって、9位と薄氷の通過となった東海大。石原の踏ん張りが無かったらと思うと恐ろしいです。

 

10位:国士館大

■清水悠雅(個人93位)

逆転で最後の枠に滑り込んだ国士舘大。大きく稼げる選手があまりいなかった一方、3番手以降が集団走を崩さずにラスト上げ切りました。

その中でも清水が集団のトップを切りました。前回は個人261位に沈んで通過に貢献できず、箱根にも出場できませんでしたが、元々は1年次から安定して走っていた選手です。そんな清水が調子を上げていることはグッドなニュースです。

 

次回からは全日本大学駅伝に向けた記事を上げていきます。

お楽しみに!

 

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