こんにちは。箱根駅伝に出場したチームの戦略と結果について1校ずつ振り返るシリーズ。今回は日大の箱根駅伝について振り返ります。
往路:19位
復路:18位
総合:15位
新監督が就任し、4年ぶりの箱根駅伝出場を決めた日大。まずは久しぶりの箱根駅伝出場を喜びながら、繰り上げ無しで襷を繋ぎ切ることを目標に臨みました。
〇戦略
2区キップケメイは予選会トップで、2区でも区間賞候補に挙げられるほど強力でした。彼を挟む1区と3区は西村、安藤と何度も苦難に立ち向かってきたエース格に託しました。4区は久保、5区は大橋と地道に力を伸ばしてきた上級生。
復路で7区下尾、8区鈴木と10000m28分台の選手を残したのは繰り上げ回避への勢いづけもあったかもしれません。
9区には下級生ながらロードに強い中澤を置いて最後の後押し。全員が箱根初出場のため計算しづらいところはありましたが、楽しみなところでした。
〇結果
1区西村が集団を引っ張る堂々とした走りで4位スタート。2区キップケメイが腹痛に苦しんで力を発揮できず、8位まで順位を落としますが、3区安藤が再び区間4位の快走で4位まで押し上げる最高の展開になりました。
4区5区は他校の追い上げに面食らったのか、19位まで順位を落としましたが、十分に存在感を発揮した往路となりました。
復路はいずれも区間14位以下と難しい戦いが続きましたが、それでも大きく崩れることはなく、最後の中継所も繰り上げまで約30秒の猶予を残して襷渡し。崩れたチームをひとつずつ拾っていって、最後は総合15位でのフィニッシュとなりました。
〇感想
4年ぶりの箱根駅伝はかなり充実したレースとなりました。特に往路序盤はエースのキップケメイが本領を発揮できなかったにも関わらず、多くの強豪校より前でレースを進められました。また、各選手の粘り強い走りで目標の繰り上げ回避を達成できたことも自信に繋がったはず。
今まで日大は能力こそあるものの、上手くレースでそれが表現できていないような印象がありましたが、今回の大会で見えたのは伸び伸びと走る姿でした。
特に4年生は毎年のように監督が交代し、予選突破も遠ざかる厳しい状況の中でも、諦めずに続けてきた努力が花開いたように感じます。
決して優勝争いやシード争いに絡んでいるチームだけが主役ではありません。彼らもこのドラマの主役であると思わせる素晴らしい箱根駅伝でした。
〇今後に向けて
今回走った選手で卒業するのは西村、下尾、久保の3名。彼らが残してくれた箱根駅伝出場という経験はとても大きなものです。そして、来季はこの経験を活かしてシード争いにチャレンジしていくことでしょう。次はキップケメイと安藤がダブルエースになり、鈴木や富田といった楽しみな選手もいます。
苦難の時期を乗り越えて、上昇傾向に乗った日大の戦いが楽しみです。
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