箱根駅伝2022振り返り~青山学院大~

箱根駅伝

こんにちは。今回からは箱根駅伝に出場したチームの戦略と結果について1校ずつ振り返っていきます。あの興奮をもう一度!

まずは2年ぶりの総合優勝を果たした青山学院大の箱根駅伝について振り返ります。

 

往路:1位

復路:1位

総合:1位

 

今季の出雲では苦戦が予想された中で嬉しい準優勝。一方、全日本ではアンカー勝負で敗れての準優勝。10000m28分台を記録した選手は20人以上と、信じられないレベルの分厚い選手層を武器に、総合優勝を目指して箱根路に乗り込みました。

 

〇戦略

選手層の厚さで勝負するチームのため、復路の強さは折り紙付き。往路で出遅れることさえなければ大丈夫でしたが、主要区間を走ると予想されていたエース格の岸本と佐藤が軽いコンディション不良もあって復路に回ることに。

その中で、1区志貴3区太田、5区若林と思い切って若手を往路に抜擢してきました。

彼らの勢いで往路を耐え、自信のある復路で勝負を決める。

そんなオーダーで臨みました。

 

〇結果

1区志貴が5位、2区のエース近藤で2位浮上と序盤は完璧な滑り出しに成功しますが、首位は1分差でライバルの駒澤大。向こうも3区安原4区花尾と主力が続いているので、ここでどれだけ粘れるかという展開だったはずが…

 

3区太田がハイペースで突っ走る丹所(東京国際大)に食らいつき続け、駒澤大をあっという間に交わすと最後は丹所すら置き去りにする衝撃的な走り。

駒澤大には逆に2分差をつけて流れを一気に引き寄せると、4区飯田5区若林も着実にリードを広げて往路優勝。

 

こうなったときの青山学院大は手が付けられません。復路も9区中村、10区中倉が大幅に区間記録を更新するなど速すぎるピクニックラン。

最後は2位に10分差以上の大差をつける圧勝で総合優勝を果たしました。

 

〇感想

他校のような爆発力のあるエースがおらず、さらに往路主要区間を走れる岸本や佐藤も復路に回ったことで、戦前は往路が不安視されていました。しかし、その往路で秘密兵器が躍動。あっという間に勝負を決めてしまいました。

このあたりは青山学院大の層の厚さと原監督の適性の見極めの掛け合わせによる唯一無二の強みです。

 

また、全日本のアンカー対決から学んだ「迷ったら攻めろ」の精神が各選手の攻めの走りに繋がっていたように見受けられました。

やはり箱根の距離、区間数になると土台の強さが勝負に与える影響が大きくなります。総合力の高さを見せつけた圧勝でした。

 

〇今後に向けて

今回走った4年生は飯田と高橋のみ。山上りの5区は1年生の若林に目途が立ち、エース区間を走れる選手も近藤、岸本、佐藤、太田など豊富。さらには10000m28分台やハーフ62分台などの好タイムを持った選手が数えきれないほどいるので、戦力的なダウンはかなり限定的でしょう。

 

今季は出雲では東京国際大、全日本では駒澤大のパワーに屈しましたが、来季は自信を持って三冠を狙っていけるのではないでしょうか。

 

 

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