【明治大】ゲームチェンジャーを探してます。

こんにちは。シリーズ「キーワードで新チームを読む」今シーズンの各大学の注目点をキーワードと共に紹介していきます。今回は明治大を紹介します。

明治大の今季のキーワードは「ゲームチェンジャー」です。（ちなみに前回は「阿部の後継者」でした【明治大】加熱する阿部の後継者争い | 100倍楽しく箱根駅伝を見る方法 (100hakone.net)）

明治大は昨季、エントリーされたほぼ全ての選手が5000ｍ13分台か10000ｍ28分台を持つというとんでもないレベルでの底上げを果たしました。これだけの高速チームになったことで、全日本では3強の一角である青山学院大を抑えて3位入賞。

箱根駅伝でも久しぶりに優勝候補として臨むことができました。

しかし、結果は11位とまさかのシード落ち。

苦戦の理由は明確に「ゲームチェンジャー不在」でした。

1区で16位と出遅れたことが苦戦の要因となったのですが、そこからすぐに立て直すことができずにズルズルと下位の流れに嵌ってしまうレース展開でした。

それでも最後はシードラインに肉薄したのが明治大の地力の強さを物語っていますが、目指す位置に行くために必要なのが“流れを変えられる存在”なのです。

優勝した駒澤大も1区は15位と出遅れているのですが、2区田澤が7人抜き、3区小林が5人抜きとすぐに流れを変えることで優勝戦線へと戻っていくことができました。

明治大にも彼らのようなゲームチェンジャーが欲しいのです。

そして、その候補になる選手がすぐに思いつくのが明治大のいいところです。

せっかくなので簡単に紹介します。

■手嶋杏丞（4年）

手嶋がゲームチェンジャーに最も近い存在かもしれません。トラックでは5000ｍ13分31秒、10000ｍ28分17秒と一流のタイムを持ち、2年次には箱根3区で5人抜きの快走を見せています。それだけに前回の箱根では絶好のゲームチェンジポイントの7区で区間11位と伸び悩んだことが悔やまれます。

でも手嶋に関しては、その実力がのびのびと発揮されるだけで大丈夫です。それを楽しみに待ちましょう。

■鈴木聖人（4年）

鈴木も安定感が高く、エース格の選手です。昨季は全日本8区で青山学院大を交わし、3位を勝ち取る殊勲の走りを見せています。しかし、箱根5区では14位から順位を上げられませんでした。ここでひとつでも順位が上がっていればまた流れは変わったかもしれません。

ただ、今季は5000ｍ、10000ｍ共にベストを更新するなど絶好調のシーズンを送っています。リベンジの時は近いです。

■櫛田佳希（3年）

ある意味最もゲームチェンジャーらしい選手かもしれません。自分がどの位置でいようと、相手が誰であろうとマイペースで走れるのが特徴です。4区に起用された前回の箱根でも区間7位の3人抜きとひとつ流れを整える走りを見せています。このマイペースのレベルが高まってくると、押しも押されぬゲームチェンジャーに育ってきます。

■富田峻平（3年）

明治大の中でもスピードに長けた存在で、前回の箱根では復路のエース区間の9区に起用された選手です。逆転シードに向けて序盤から区間賞ペースで飛ばしましたが、中盤以降に息切れを起こして押し戻される悔しい経験をしました。ただ、あのスピードで最後まで押しきれたら？と思わせるロマンがあったのも事実。やはりゲームチェンジャー候補として目を離せない存在です。

いかがでしょうか。

他にも箱根で1区2区を担った児玉や加藤、駅伝経験は無いもののエース級のタイムを持つ漆畑や小澤など強力な選手はたくさんいます。

あとは欲しいタイミングでゲームチェンジを行えるまでのレベルに到達するのみ。

それがなされたときの明治大は本当の意味で“強い”チームになるのです。

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