こんにちは。今日は月に1度のシリーズ「箱根路を駆けた名選手たち」です。今回紹介する選手は舟津 彰馬(中央大卒)です。
真夏にふさわしく熱い選手です!
中央大は“古豪”と呼ばれる大学の一つです。出場回数はナンバーワン。何度も箱根駅伝優勝を果たしており、歴史的な観点からも最も実績のある大学と言っても過言ではありません。
しかし、近年はかつてないほど苦しみました。87回連続で続いていた箱根駅伝出場も途切れてしまいました。しかし、今では上位10選手の10000m持ちタイム平均は全大学中トップに立つところまでチームは立て直されてきました。
その劇的なリボーンの立役者が今日紹介する舟津なんです。
そんな舟津の熱くドラマチックな箱根駅伝を振り返ります。
〇高校時代
福岡県の福大大濠高校出身の舟津。当時からスピードランナーで鳴らしており、高校時代は1500mでインターハイ12位に入る実績を残しています。そして都道府県対抗駅伝では長距離区間の5区を10位で走破するなど、トラック、ロードどちらでもハイレベルな走りを見せる選手として注目されていました。
〇大学時代
■1年次
舟津が入学したときの中央大は4年連続でシード権を逃すなど年々チーム力は低下し、強豪としてのプライドが崩れかけているところでした。この苦境から立て直すべく、入学と同じタイミングで藤原正和監督が新たに監督に就任。
そして藤原監督の思い切ったチームの立て直し策として、なんと1年生の舟津が主将に就任することになったのです。このニュースは陸上界を震撼させました。
舟津も類まれなリーダーシップを発揮して懸命にチームを鼓舞しますが、それでも箱根予選で遂に決壊。87回続いた箱根駅伝連続出場を逃すことになってしまったのです。
余談ですが、この予選敗退直後のミーティングでの舟津のあいさつは歴史に残る名演説なので、時間のある人はぜひ見てください。
(https://twitter.com/i/status/787162498482921473)
■2年次
常連校でも一度本戦出場を逃すと復帰が難しいのが箱根駅伝。でも、舟津は中央大を復活させるべく強力にチームを牽引していきます。最も結果を出したのもこの年。全日本予選を3組1位で駆け抜けると、日本インカレでは1500m優勝。箱根予選は個人14位に入って2年ぶりの箱根復帰に貢献すると、10000mでも28分35秒と素晴らしい記録をマークするなど、あらゆる距離で好結果を残し続けました。
そして、2年ぶりの箱根駅伝は1区を任されました。区間12位という結果はシーズン中の活躍から見たらもうひとつだったかもしれませんが、それでもしっかり流れを作り、往路まではシード圏内で戦えるという手応えをチームに与えました。
■3年次
2年次までは主将を務めていましたが、3年次には一人の競技者として競技に集中してほしいという藤原監督の思いもあって、主将を先輩の関口に譲りました。するといきなり1500mで3分38秒という日本歴代8位の快記録を叩き出し、全日本予選、箱根予選に向かうチームを強力に鼓舞します。
舟津、堀尾、中山の三本柱を擁して通過の有力候補となっていた全日本予選、2組にエントリーされた舟津は組トップ候補として期待されていました。しかし、1組で関口主将が脱水症状で途中棄権。中央大全日本出場の目標はあまりにも早く潰えてしまいました。舟津は動揺から立て直すことができずに2組23位という結果に。全日本予選は不完全燃焼で終わりました。
その後、1500mへの比重を置いたことからロードへの適応に苦戦しましたが、それでも箱根予選は99位と奮闘し、チームの箱根予選通過に貢献します。
そして、本戦ではスピードを活かせる6区に起用されました。
往路終了時点で12位とシード争いに加われる面白い位置でのスタートの中、舟津は区間17位と流れを作り切ることができませんでしたが、チームとしては7区以降の選手が奮闘し、最後はあと僅かでシード権を獲得できる11位まで追い上げました。
■4年次
4年次になって主将は800mを専門とする田母神が就任、舟津は駅伝主将としてチームをまとめる役割を担います。
史上最高レベルの戦いとなった関東インカレ1500mでは3位に入賞するなど、1500mでは引き続き華々しく活躍します。
しかし、このシーズンはいよいよロードへの移行に苦しみ、箱根予選は個人188位に沈みます。中央大の箱根予選ギリギリの最下位通過の一因となりました。
そして、最後の箱根駅伝で舟津の出番が回ってくることはありませんでした。
舟津の高い競技力を活かすことはできませんでしたが、彼の強力なリーダーシップで作り上げたチームは逞しく成長していました。
舟津だけでなく、2区を期待されていたエースの森もコンディション不良で7区に回るなど、苦心のオーダーを組むことになった中央大でしたが、それでもシードラインに食らいつき続けて最後は12位でのフィニッシュ。箱根予選最下位通過から大きく順位を上げる意地を見せました。
〇社会人時代
卒業後は地元福岡の九電工に進んだ舟津。コロナの影響でまだ大きな大会は開催されていませんが、持ち味のスピードを生かして1500mで世界に羽ばたく期待がされています。
〇最後に
舟津が入学した当初、中央大はボロボロのチームでした。在学中にはまだシード権獲得という結果が出ませんでしたが、でも復活の楔は打ちました。
吉居大和(1年)のようなトッププロスペクトが選ぶチームになった中央大は、これから間違いなく優勝候補へと駆け上がっていきます。
墜ちた古豪を立て直すのは並大抵のことではありません。それを可能にした舟津の情熱と献身は本当に価値があるのです。中央大の歴史に残る偉大なリーダーでした。
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