こんにちは。箱根駅伝に出場したチームの戦略と結果について1校ずつ振り返るシリーズ。あの興奮をもう一度！
今回は日体大の箱根駅伝について振り返ります。
往路：15位
復路：13位
総合：14位
池田が学生長距離界を代表するエースへと成長した日体大。セカンドエースの藤本も日本選手権に出場するなど、ダブルエースはかつてないほどに充実しています。
そして元々は金太郎飴チームと言われるように、選手層で勝負しているチームです。
前評判は決して高くありませんでしたが、十分に勝負できる手応えを持って箱根路に挑みました。
〇戦略
池田の2区は既定路線でしたが、セカンドエースの藤本を1区に回し、明確にロケットスタートを狙ってきました。
高い位置で勝負することになるため、ペースを乱されやすい3区は2年越しの復活を果たした岩室に託し、4区5区はアップダウンを得意とする福住、村越を並べました。
復路は9区野上以外、箱根駅伝初登場となる選手ばかりでしたが、いずれも全日本や記録会で好走した選手たちです。
まずはエースを並べた序盤で上位進出を狙い、3区以降はどこまで粘れるか、という勝負でした。
〇結果
1区藤本が8位とまずまずの位置でスタートすると、2区池田が日本人エース達の戦いを勝ち抜き、4位まで順位を上げます。
3区岩室も後方からの襲撃に遭って順位を落としますが、それでも難しいレースを区間11位でまとめました。
しかし、4区福住5区村越が思うように伸び切らず、往路は15位で終えることになりました。
それでもまだまだシード権は見える位置で始まった復路。
7区森下が区間9位、9区野上が区間5位と好走しましたが、残る3区間で区間17位と苦しみ、順位を大きく上げることはできず。
最後は14位でのフィニッシュとなりました。
〇感想
一際輝く選手がいた一方、取りこぼしが複数区間出てしまったためにシード権には届きませんでした。
ミスなく繋いで繋ぎ区間で稼ぐのが勝ちパターンのチームだっただけに、本領を発揮しきれなかったのは悔しいところです。
しかし、突き抜けた活躍ができる選手が現れたのは大きな成果です。
2区で日本人トップを獲った池田、9区で昨年繰り上げになった悔しさを取り返した野上。いずれも入学時からこれだけの走りができていたわけではありません。
それでも、日体大でここまで強くなることができたのです。
この事実が後輩たちに勇気を与えて、日体大の未来を作っていきます。
シード権は取れなかったものの、確実に未来に繋がる好レースでした。
〇今後に向けて
大エースの池田を始め、3区岩室、4区福住、6区菅沼、7区森下、9区野上と箱根を走った選手が6選手も卒業します。
この穴は全大学中で最も大きいかもしれません。
来季は新たにチームを作り直す1年になります。
池田からエースの襷を受け継いだ藤本を中心に、また粘り強いチームを作り上げてほしいです。
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