こんにちは。箱根駅伝に出場したチームの戦略と実際の結果について1校ずつ振り返っていくシリーズ。今回は東海大の箱根駅伝について振り返ります。
往路:4位
復路:1位
総合:2位
黄金世代が最終学年となり、3年生3本柱も遂に揃い踏みとなった今季の東海大。全日本では鬼塚、關、阪口、館澤とエース格の選手をことごとく欠きながら優勝するという圧倒的な層の厚さを見せつけました。
そこから区間が増える箱根駅伝では、優勝候補本命として戦いに臨みました。
〇戦略
唯一不安視されていた2区は今季安定してハイパフォーマンスを見せている塩澤が起用されました。1区と3区は安全と信頼の鬼塚西川コンビ。ここまで先頭から大きく離されることがなければ、4区からは名取、西田と総合力の高い選手たちでグッと詰めることができます。
そして復路は6区館澤、8区小松、10区郡司など破壊力満点の選手たちをふんだんに配置。ある程度の差なら逆転可能、という余裕をもった戦略で挑みました。
〇結果
1区鬼塚がいつもどおり上位で発進すると、2区塩澤も土方(國學院大)や岸本(青山学院大)と競り合いながら最後まで先頭付近で踏ん張ります。3区西川も堅実に繋いで3区終了時点ではライバルの青山学院大からは51秒差の5位とここまで完璧でした。
しかし、自信を持って送り出した4区名取のところで青山学院大の吉田祐に1分も差を開かれたところで雲行きが怪しくなりました。(ちなみに名取はこれ以上ないくらい素晴らしい走りをしています。)
5区西田はコンディション不良のなか懸命に追いかけますが、先頭を行く飯田(青山学院大)の快調な走りには敵わず、往路終了時点では先頭の青山学院大と3分22秒差と総合優勝が難しい水準となりました。
それでも復路の選手は全く諦めていませんでした。
6区館澤が従来の区間記録を大きく上回る魂の区間新。7区松崎もルーキーながら前方との差を詰める好走、最高の流れで前回MVPの8区小松に繋ぎます。
そして、小松も再び区間賞の走りを披露しますが、それでも青山学院大は強かった。ここで1秒しか詰めることができず、9区で再び差を3分以上に開かれたところで万事休す。総合2位でのゴールとなりました。
〇感想
今回、最も強いチームは東海大でした。そしてひとつもミスをしていません。本当に素晴らしい駅伝をしました。それでも負けたのは青山学院大がそれ以上に神懸り的な強さを見せたからです。
違いがあるとすれば、青山学院大がほぼ全ての区間で特攻的な突っ込みを見せたのに対して、東海大は往路で比較的安全運転を行ったこと。もちろん、それは何も悪いことではありません。立派な戦略のひとつです。
ただ、今や総合優勝を果たすためには、それくらいのことをしなければならないのではないか。そう思わせるくらい箱根駅伝のレベルが上がっていると感じさせる今回の東海大の戦いでした。
〇今後に向けて
遂に黄金世代が卒業します。本当に思い出深い世代でした。この4年間は間違いなく彼らを中心に回っていました。
そしてそれだけ存在の大きい世代が抜けて大丈夫なのか、という心配の声も当然上がってきます。
ですが、それは大丈夫です。今回の箱根駅伝、2区4区5区と往路の主要区間を担ったのはいずれも3年生、根幹の部分はしっかりと残っています。
そして下級生には松崎や市村など駅伝で結果を残した選手だけでなく、本間や川上など好タイムを持った選手がたくさんいます。
本命は青山学院大かもしれませんが、東海大も真っ向から主役を奪い取れる存在です。
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