勝手に箱根駅伝大賞2020

こんにちは。今年も箱根駅伝が終わってしまいました。この2日間をとても楽しみにしていた分、終わってしまって寂しい気持ちにもなります。
今回から当ブログでは箱根駅伝について振り返っていきたいと考えております。
第一弾となる今回は題して「勝手に箱根駅伝大賞2020」です。
いろんな賞を勝手に設定して勝手に表彰する企画です。あくまで当方の独断と偏見に基づきますのでご理解のうえ、読んでいただければと思います。

【MVP】
吉田祐也（青山学院大4年）【4区区間賞】

最も価値のある走りを見せた選手は吉田祐也だと考えています。勢いに乗っていた東京国際大を逆転して首位に立っただけでなく、ほぼ同時にスタートした國學院大を引き離し、名取を投入して追い上げ開始といきたい東海大の思惑を破壊しました。
吉田が大きくリードを奪ったおかげで、5区以降の青山学院大の選手は先頭効果でのびのびと力を発揮することができました。この功績は大きいです。

【リベンジ賞】
岩見秀哉（青山学院大3年）【8区2位】

前回は4区に出走。首位で襷を受けましたが区間15位のブレーキで逆転を許し、優勝を逃す一因となってしまいました。
そして今回は8区に出走。首位で襷を受けるところまで一緒でした。
ただ、今回は前回MVPの小松（東海大）と僅か1秒差の区間2位と見違えるほど頼もしい走りを見せてくれました。ここで東海大の追い上げムードを食い止めたことで、一気に青山学院大優勝の流れが確かなものとなりました。苦しい思いを抱えながらの一年間だったと思いますが、地道な努力が実を結んで嬉しいです。

【新人賞】
武川流以名（中央学院大1年）【6区5位】

今年の1年生は岸本（青山学院大）や田澤（駒澤大）、鈴木（早稲田大）など好結果を残した選手が多数いましたが、新人賞は武川がふさわしいと思っています。
なぜなら、彼は高校時代は野球部だったのです。本格的な陸上歴はわずか9か月なのに6区5位、しかもシードラインを跨いでの3人抜きと素晴らしい結果を残しました。これは本当に凄いことです。

【最初で最後の駅伝賞】
吉野貴大（帝京大4年）【10区2位】

これまで4年間、1度も駅伝を走っていない選手が最後の最後に箱根駅伝のメンバーを掴む姿を見ると心に来るものがあります。この賞はそんな選手の中でも最も輝いた選手に贈る賞です。
吉野は主要大会への出場はこれまで箱根予選と全日本予選の一度ずつのみ。層の厚い帝京大の中で埋もれていました。
しかし、努力を重ねて最後の最後にメンバーを勝ち取ると、10区区間新の走りでチームを6位から4位まで押し上げてくれました。
5位以内に入ると監督が次回の箱根駅伝トークバトルに出演することができます。つまり、中野監督をトークバトルに送り込むという意味でもナイスランでした。

【ゲームチェンジ賞】
鈴木創士（早稲田大1年）【7区2位】

悪い流れを止めて、いい流れを作り出した選手に贈る賞です。
往路は9位で終えたものの、復路のスタート6区でいきなり12位まで転落してしまった早稲田大。それでも鈴木が区間2位の快走で9位まで再び押し上げてくれました。悪くなりかけた流れをすぐに食い止めたことで続く選手達も好走を連発。チームのシード獲得に繋がりました。

【三大駅伝区間賞】
相澤晃（東洋大4年）【2区区間賞】
三大駅伝全てで区間賞を獲得した選手に贈るスペシャルな賞です。
相澤の場合は出雲駅伝3区、全日本3区、箱根2区と全て区間賞どころか、全て区間新記録を叩き出すというとんでもないシーズンでした。
特に箱根ではあのモグス（山梨学院大)の大記録を上回る大暴れ。もう意味が分からないくらい強くて頼りになるエースでした。相澤こそが文句なしに年間MVPです。

【監督賞】
山本佑樹（明治大）

明治大は今回、最も思い切ったオーダーを組んできました。阿部、小袖、手嶋、鈴木と多くのエース達がいる中で華の2区にルーキー加藤を抜擢。宇賀地（駒澤大）や竹澤（早稲田大）といった超強力なエース達でさえ、ルーキー時には苦戦した2区です。それを箱根予選にも全日本にも出場していないルーキーに託すのだから相当思い切っています。
それが区間10位の好走で応えてしまうのだからさらに凄いです。他のエース達は手嶋が3区で5人抜き、鈴木が5区で4人抜き、阿部が7区区間新と素晴らしい走りを見せました。彼らを各区間に配置できたのは思い切って加藤を2区に回したからこそです。
山本監督、まさに名将の采配でした。

【皆勤賞】
館澤亨次（東海大）
・1年：5区13位
・2年：8区2位
・3年：4区2位
・4年：6区区間賞

鬼塚翔太（東海大）
・1年：1区2位
・2年：3区3位
・3年：1区6位
・4年：1区4位

土方英和（國學院大）
・1年：3区18位
・2年：4区3位
・3年：2区7位
・4年：2区8位

浦野雄平（國學院大）
・1年：6区17位
・2年：1区2位
・3年：5区区間賞
・4年：5区3位

岩佐壱誠（帝京大）
・1年：7区8位
・2年：1区16位
・3年：7区6位
・4年：4区6位

太田智樹（早稲田大）
・1年：8区14位
・2年：2区6位
・3年：2区21位
・4年：2区6位

赤崎暁（拓殖大）
・1年：10区12位
・2年：3区10位
・3年：1区18位
・4年：3区9位

橋本龍一（順天堂大）
・1年：6区10位
・2年：3区7位
・3年：3区12位
・4年：3区10位

青木涼真（法政大）
・1年：8区7位
・2年：5区区間賞
・3年：5区3位
・4年：5区4位

越川堅太（神奈川大）
・1年：3区15位
・2年：3区11位
・3年：2区15位
・4年：3区17位

中川翔太（日体大）
・1年：8区12位
・2年：10区3位
・3年：10区16位
・4年：10区13位

今年の4年生の箱根駅伝皆勤賞は11名でした。東海大黄金世代からは館澤と鬼塚の2名が皆勤賞。故障に苦しむ選手が多い中、最初から最後までチームを支え続けてくれました。また、國學院大からは土方と浦野が皆勤賞。両名とも2年次以降は高値安定の成績を残し続け、チームの歴史を変える挑戦を牽引してくれました。

これで勝手に箱根駅伝大賞2020は終わりにします。「他にもこんな賞があったらいいな」って意見がある方、ぜひ教えてください。来年の参考にさせていただきます。（ちなみにゲームチェンジ賞と三大駅伝区間賞は読者の方からの意見から採用しました）。

そして、次回からは1校ずつ箱根駅伝での戦略と実際のレースの展開について振り返っていきたいと思います。21チーム全てやりますので長丁場になりますが、箱根駅伝の余韻に浸り尽くしましょう！